兵庫道場からは小学生2名、中学生1名、成人2名で遠征しました。
時期的にチャレンジなタイミングでしたが、
普段の練習のコアなメンバーが大会で
それぞれの力を出し切って、
手応えを得て、
新たな課題を得て帰ってきました。
2年生で7級の大空テオドールは
8歳にしてテコンドー歴4年になろうとしていますが、
最初は道衣は「パジャマにしか見えん」
練習中も「ママがいい〜」と、
甘えていたのですが、
審査の度に、試合の度に成長し、
再び敢闘賞まで頂きました。
でも、その陰で闘った七海アンジェリーナに、
私はよく「克己」と「百折不屈」を学ばされます。
8歳にして130cm超、32kgの彼女の双子の兄は、
小学生に重量制が適用されれば間違いなくハイパー級でしょう。
その兄と、ずっと練習して来た七海は
3年前にはリングの中で殴り倒され、
試合中も悔しさでヒステリックに泣き叫びながら闘う、
なんてことがしょっちゅうでした。
更に大空は「型が好き!」と、言うだけあって、
覚えるのも早いし、小学生にしては力も切れもある動きができます。
対する彼女は覚えるのが苦手、
足下がふらふらしたり、腕のクロスがいつまでも覚えられず自信なさげで、
去年まではあっけなく1回戦敗退していました。
それが、今年、男女混合の試合で決勝まで進み、
6級(緑帯)の相手から旗1本もぎ取るほどの健闘ぶりを見せ、
見事銀メダル!
組手も今年は男女混合だったのに、
最後は双子の兄と決勝を闘い、
銀メダルを獲りました!
試合のちょうど2週間ほど前の昇級審査の日、
自宅での自主練習で型が思うようにできず、
彼女はヒステリーを起こし、
泣きじゃくり、
「私なんて!私なんて!私なんてどうせ受けても受からない!!!」
と、挫折していました。
「できないと思う自分に負ける奴にできなくて当然や!
あんたは受けんでよろしい!」
と、私に怒鳴られ、
あわや審査に連れて行ってもらえないところだったのです。
そこを双子の兄が、泣きながら「七海と受けたい〜」
と、彼女を連れ出し、
ようやく私が車に二人を乗せた次第ですが、
審査本番ではすっかり落ち着きを取り戻し、
名称や座学の部分では頓挫しましたが、
型と約束組手と基本蹴りは中々堂々としていて、していて、
結果はどうであれ、その部分は見応えのある審査でした。
今回の試合でも、
彼女と兄は別々に午前中に宿で私の前で練習をし、
ワンポイントアドバイスを受けたのですが、
試合当日の付け焼き刃がどこまで効くか。。。
眉唾ものですが、
それでも意外と二人とも落ち着いていたのに感心しました。
そして試合。
2年前にはテンパって審判の声など聞く余裕が無かった娘が、
堂々としていました。
1回戦を勝ち上がったときの彼女の笑顔は、
勝てない辛さ、
できない悔しさを乗り越えた人特有の、
含蓄のある、晴れやかな笑顔でした。
結局は決勝戦で旗1本の差で頂点には立てませんでしたが、
その後も外野で遊び回ったり、
昼食を摂ろうと誘う兄や私を振り払い、
彼女は上級生や上級者の型に見入っていました。
また、ホテルに戻ってからも、
まだ習っていないのにカッコいいと思った型(忠武)の真似事など、
今まで自称「型好き」の彼女の兄がしていたようなことを
彼女が始めていました。
その後、帰宅してからもふとした折に
部屋の隅の方で型をやっている彼女を見かけます。
「私はテコンドーが強くなりたいの!」
ことあるごとにそう言う彼女は
そのうち本当に、とてつもなく強くなるかもしれません。
彼女を見ていると、
人は上手だから何かを好きになるのではなく、
好きだから何かを上手になるのだと、
改めて思うと同時に、
その「好き」が原動力となって、
彼女の克己の精神と、
百折不屈の精神が、
たった一人で立つリングの中の彼女を輝かせているのだと納得します。




